NEWS LETTER 第10号 (2005年 秋) |
地球温暖化に対する海洋生態系と物質循環の応答の予測
橋岡 豪人 はしおか たけと
地球温暖化など気候変動に伴う海洋生態系および物質循環の変化を予測するため、海洋の生態系を明示的に表現したモデルの開発が必要とされている。本研究では、日本近海を含む北太平洋北西部を対象海域とした三次元海洋生態系物質循環モデルを開発し、気候変動に対する生態系と物質循環の応答を、物理的側面と生物地球化学的側面の両面から統合的に理解することを目的とする。
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日本近海は、物理的・生物地球化学的に特徴のある様々な海域を含むため(黒潮や親潮などの西岸境界流域や東シナ海などの大陸棚域、長江・アムール川など大河川の河口域、オホーツク海のような季節海氷域、黄砂など大気からのダスト供給域など)、この海域に注目することで全球規模の生態系の理解に役立つ数多くの基礎的知見を得られると期待される。
本研究で得られた初期の実験結果は、これまで定性的に示唆されてきた地球温暖化に伴う海洋生態系の変化の仮説(海面温度の上昇→海洋の成層の強化→表層への栄養塩供給の減少→生物量の減少・優占グループの遷移→物質循環の変化→温暖化の加速)を支持するものであった。� ��は、その一例で、地球温暖化に伴い植物プランクトンの生物量が減少することを示している。本研究で得られた興味深い点は、地球温暖化に伴う変化は時・空間的に一様に起こるわけではなく、亜熱帯・亜寒帯の移行域でその変化は大きく、季節的には春季ブルームの時期の生物量の減少が顕著なことである。
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その他、我々の研究グループでは、本モデルの結果を基に温暖化が水産資源へ与える影響の評価(サンマやイカの回遊実験)や、温暖化の回避策の評価(二酸化炭素の深海隔離実験)も行っている。今後は、現在のモデルの更なる発展(高解像度化、新たな生物過程の導入)と伴に、「気候変動に対する海洋生態系・物質循環の応答」の予測・評価のみならず、「海洋生態系・物質循環と気候変動の相互作用」の解明に取り組む予定である。
図:(左)日本近海の現在の植物プランクトンの水平分布と流速場。(右)地球温暖化に伴う植物プランクトンの増減(温暖化−現在)。
Conservation program to maintain parrot diversity
-Sequence diversity of nuclear exon RAG-1 in parrots-
Dwi Astuti ドゥイ・アストゥティ
ウェブサイト悔し滝オハイオ州
About 350 parrot species are distributed in the world. This group retains worldwide popularity, because they have several unique characteristics and economic value. The over-hunting has drastically depopulated the parrots, therefore, all parrot species are listed in CITES appendix. To keep parrot diversity, the conservation program is ungently requested. On the other hand, the information at molecular level in parrots remains poorly known. Therefore, we planned to conduct some research at the DNA level as a basic information to provide the conservation program and to solve tasonomic problems in parrots. This study is a part of our planning. As a part of biodiversity theme, therefore, COE profect of Hokkaido University supported this study.
DNA genome was extracted from blood, feathers or tissue samples. Totally 639-bp of nuclear exon recombinant-activating gene (RAG-1) was amplified using PCR from some parrots in Indonesia. The RAG-1 exon gene of parrots was relatively rich in A-T. Average nucleotide composition was 30.8% of adenine, 26.3% of thymine, 21.3% of cytocine, and 21.7% of guanine. The intraspecific variation of the DNA sequence was so little that, even if there is, only one substitution was detected between individuals.
このニュースレターには、博士後期課程3年のふたりが、最新の研究成果を報告しています。地球温暖化や森林破壊などが進むと海陸の生態系がどのような影響を受けるか、かなり深刻な事態も想定されます。科学的裏付けのある情報発信をすることによって、社会への貢献を続けて行う所存です。 |
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