2012年4月16日月曜日

がん情報サイト|PDQ®日本語版(医療専門家向け)


証拠の概要

肺がんの予防小細胞肺がんの治療非小細胞肺がんの治療、およびがんのスクリーニング(検診)と予防の研究に関する証拠レベルについては、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。

胸部X線および/または喀痰細胞診を用いる肺がんのスクリーニング

有益性

固い証拠によると、胸部X線および/または喀痰細胞診を用いるスクリーニングは肺がんによる死亡率を低下させない。

証拠の記述
  • 研究デザイン

    :複数のランダム化比較試験から得られた証拠。

  • 内部妥当性

    :良好。

  • 一貫性

    :良好。

  • 影響の方向および大きさ

    :効果の証拠なし。

  • 外部妥当性

    :良好。

有害性

固い証拠によると、スクリーニングは偽陽性検査や、侵襲性の高い不必要な診断方法および治療につながる。またスクリーニングは、スクリーニングを実施していなければ決して同定されなかったであろうがんの診断につながり(過剰診断)、これもまた有害となる。診断検査および治療の有害性は、長期間/重度の喫煙者では併存疾患のために頻度が高くなる。

証拠の記述
  • 研究デザイン

    :複数のランダム化比較試験から得られた証拠。

  • 内部妥当性

    :良好。

  • 一貫性

    :良好。

  • 影響の方向および大きさ

    :4%から15%にわたる偽陽性結果;過剰診断および過剰治療の可能性がある(大きさは不明)。

  • 外部妥当性

    :良好。

低線量ヘリカルコンピュータ断層撮影法(LDCT)を用いた肺がんのスクリーニング

有益性

30パック-年以上の喫煙歴があり、前喫煙者の場合は禁煙してから15年以内の55~74歳の個人にスクリーニングを実施することにより、肺がん死亡率が20%低下し、全原因死亡率が6.7%低下するという証拠がある。

証拠の記述
  • 研究デザイン

    :1件のランダム化比較試験から得られた証拠。

  • 内部妥当性

    :良好。

  • 一貫性

    :該当せず-現在までのところ、1件のランダム化試験。

  • 影響の方向および大きさ

    :肺がん特異的死亡率における20%の相対的低下。

  • 外部妥当性

    :普通。

有害性

固い証拠によると、スクリーニングはスクリーニングを受けた個人の約1/4で偽陽性検査につながる。ほとんどの異常はX線撮影で監視される。しかしながら、スクリーニングで偽陽性となった個人やがんが過剰診断された個人は、侵襲性の高い不必要な診断検査および治療に曝される。さらに、侵襲性の高い診断検査および治療の有害性は、最も重度の喫煙者および長期間の喫煙者では併存疾患のために頻度が高くなる。

証拠の記述
  • 研究デザイン

    :1件のランダム化比較試験から得られた証拠。

  • 内部妥当性

    :良好。

  • 一貫性

    :良好。

  • 影響の方向および大きさ

    :肯定的影響。影響の大きさは、肺がん特異的死亡率における20%の相対的低下および全死亡率における6.7%の低下である。

  • 外部妥当性

    :普通。

意義

発生率および死亡率

肺がんは、米国では男女ともに高い発生率の非皮膚性のがんであり、がんによる死亡原因の首位である。2012年だけでも新たに診断される症例の数は226,160例で、女性72,590人、男性87,750人がこの疾患により死亡すると推定されている。肺がんの死亡率は男女ともここ数十年間にわたり急速に増大していたが、男性の死亡率は1991年から低下が続いている。2004年から2008年まで、男性の死亡率は1年当たり2.6%ずつ低下しており、女性の死亡率は年当たり0.9%ずつ低下している。 [1]

タバコの使用および間接喫煙

肺がん(および他の多数のがん)の最も重要な危険因子はタバコの使用である。 [2] [3] 疫学的データおよび前臨床動物実験データにより、タバコ喫煙は肺がんの主要な原因であることが明確に確立されている。1960年代、イギリスおよびアメリカで全国調査報告が発表され、喫煙のがんリスクが国民の注目を大きく集めて以来、この因果関係は広く認識されている。 [3] タバコ喫煙に起因すると推定される肺がんの割合は、男性で90%、女性で78%である。

環境、すなわち間接喫煙もまた肺がんの発生に関わっている。 [4] 環境タバコ煙の成分は吸入される主流煙と同じであるが、主流煙より絶対濃度は低く、成分によって1%~10%である。タバコ煙に含まれる発がん性化合物は、古典的発がん物質ベンゾ[a]ピレンを含む多環芳香族炭化水素(PAH)およびニコチン由来のタバコ特異的ニトロソアミンの4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)がある。ヒトが生涯喫煙によって摂取する量とほぼ同量のPAHおよびNNKを齧歯類に投与すると、肺腫瘍を誘発する。 [5] 尿中コチニン、タバコ関連発がん物質代謝物および発がん物質-蛋白付加体をはじめとする、タバコ暴露のバイオマーカーの上昇が、受動喫煙、すなわち間接喫煙者においてみられる。 [6] [7] [8] [9] [10]

肺がんは、多段階発がんの末期であると考えられている。遺伝的損傷を示唆する証拠として、タバコ喫煙とヒト肺組織におけるDNA付加物の形成との関連が認められる。タバコ喫煙と肺の発がんとの明らかな関係が分子データにより確立されている。 [11] [12]

その他の多くの暴露が肺がんと因果関係があるものとして確立されているが、これらの付加的な因子が組み合わさってもその影響は喫煙に比べ非常に小さい。 [13] これらの付加的な原因は、主としてアスベスト、ヒ素、クロム、ニッケル、およびラドンなどの物質への職業暴露に関連する。 [13] 自然発生ガスのラドンは、家庭内での潜在的な暴露があることから一般市民に関連している。 [13]


ダイエットコーラとメントスを使用する方法

参考文献
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  5. Cinciripini PM, Hecht SS, Henningfield JE, et al.: Tobacco addiction: implications for treatment and cancer prevention. J Natl Cancer Inst 89 (24): 1852-67, 1997.[PUBMED Abstract]

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  7. Finette BA, O'Neill JP, Vacek PM, et al.: Gene mutations with characteristic deletions in cord blood T lymphocytes associated with passive maternal exposure to tobacco smoke. Nat Med 4 (10): 1144-51, 1998.[PUBMED Abstract]

  8. Parsons WD, Carmella SG, Akerkar S, et al.: A metabolite of the tobacco-specific lung carcinogen 4-(methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanone in the urine of hospital workers exposed to environmental tobacco smoke. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev 7 (3): 257-60, 1998.[PUBMED Abstract]

  9. Anderson KE, Carmella SG, Ye M, et al.: Metabolites of a tobacco-specific lung carcinogen in nonsmoking women exposed to environmental tobacco smoke. J Natl Cancer Inst 93 (5): 378-81, 2001.[PUBMED Abstract]

  10. Hecht SS: Human urinary carcinogen metabolites: biomarkers for investigating tobacco and cancer. Carcinogenesis 23 (6): 907-22, 2002.[PUBMED Abstract]

  11. Mao L, Lee JS, Kurie JM, et al.: Clonal genetic alterations in the lungs of current and former smokers. J Natl Cancer Inst 89 (12): 857-62, 1997.[PUBMED Abstract]

  12. Wistuba II, Lam S, Behrens C, et al.: Molecular damage in the bronchial epithelium of current and former smokers. J Natl Cancer Inst 89 (18): 1366-73, 1997.[PUBMED Abstract]

  13. Alberg AJ, Samet JM: Epidemiology of lung cancer. Chest 123 (1 Suppl): 21S-49S, 2003.[PUBMED Abstract]

有益性の証拠

胸部X線および喀痰細胞診

最も頻繁に使用される肺がんのスクリーニングテストは、胸部X線および喀痰細胞診である。これらの方法を評価した初期の研究には以下のものがある:


  1. 1951年に開始された非ランダム化非対照研究のPhiladelphia Pulmonary Neoplasm Research Project [1] 。
  2. 1958年から1961年に実施された非ランダム化非対照研究のVeterans Administration study [2] 。
  3. 1955年から1963年に実施された非ランダム化非対照研究のSouth London Lung Cancer Study [3] 。
  4. 1960年代初期に実施され、複数の企業をスクリーニング群と非スクリーニング群にランダムに割り付けたランダム化研究であるNorth London Cancer Study [4] [5] 。
  5. 1964年に開始され、多相スクリーニングの一部として毎年胸部X線、肺気量測定、および医学的質問調査を実施した対照試験のKaiser Foundation Health Plan multiphasic screening trial [6] [7] 。
  6. 1993年から2001年の間に55歳~74歳の参加者154,901人が登録したランダム化比較試験であるProstate, Lung, Colorectal and Ovarian (PLCO) Cancer Screening Trial [8] 。半数が年一回の1方向撮影胸部X線検査を3回(非喫煙者)または4回(喫煙経験者)受ける群にランダムに割り付けられた。参加者は13年間または2009年12月まで(いずれか早い方)追跡された。

これらの研究のどれもが、肺がん死亡に対するスクリーニングの統計的に有意な有益性を報告しなかった。例えば、South London studyは、同一地理的地域内のスクリーニング以外で発見された肺がんと比較し、スクリーニングで発見された肺がんの診断時期からの生存の増加を報告した。しかしながら、これはセルフセレクションバイアス、リードタイムバイアス、過剰診断バイアス、またはレングスバイアスのいずれに対しても調整が行われなかった。さらに、これらの研究は、概して10年の短い追跡期間からなる小規模研究であり、小から中程度の大きさの、または長期的な効果は明らかにされなかった。

このほか肺がんスクリーニング調査には、チェコスロバキアのランダム化試験 [9] 、旧東ドイツ(GDR)の非ランダム化比較試験 [10] 、旧東ドイツ [11] および日本 [12] [13] のケースコントロール研究がある。チェコスロバキアの研究のランダム化した群の参加者には、X線および喀痰細胞診を用いて半年ごと vs 3年ごとの2つの異なった頻度でスクリーニングを実施した。スクリーニングを実施しない対照群は設けなかった。肺がん死亡率に差は観察されず、相対リスク(RR、スクリーニング群/対照群)は1.36であった(95%信頼区間[CI]、0.94-1.98)。GDR非ランダム化研究では、介入群には6年間にわたり半年ごとに胸部X線透視を実施し、同時に対照患者群は1年~2年間隔で同一の検査を実施するように計画された。割り付けは、居住地域に基づいて行った。肺がん死亡率に低下は観察されず;RRは1.34であった(95%CI、0.94-1.98)。ドイツのケースコントロール研究では、本来結核制御のために使用されていた胸部X線が評価された。オッズ比(OR)は、一般集団をベースとする対照群(OR = 0.9;95%CI、0.5-1.5)および病院ベースの対照群(OR = 1.1;95%CI、0.7-1.8)の双方において、肺がんによる死亡と胸部X線のスクリーニングを受けていることの間に何ら関連性を示さなかった。 [11] 日本のケースコントロール研究では、肺がん死亡例と対応対照間でX線写真歴が比較された。ドイツの研究と対照的に、ある程度のスクリーニングの恩恵を示唆した;12ヵ月以内にスクリーニングをしなかったケースに対するスクリーニングをしたケースの肺がん死のORは0.72(95%CI、0.50-1.03)であった。 [12] そのほか日本で実施されたケースコントロール試験4件のメタアナリシスは、約40%の死亡率低下 [14] を示唆したが、これらの試験に含まれるバイアスの可能性が注目されている。 [12]

このほか、3件のランダム化試験が実施されている。Mayo Lung Project(MLP)は1971年に開始され、45歳以上の男性重度喫煙者を対象とした。 [15] [16] [17] 最初のスクリーニングで肺がんがない患者が、4ヵ月ごとに喀痰細胞診および胸部X線によりスクリーニングを実施する群と、毎年スクリーニングを受けるようベースライン検査時に1度だけ助言する群とのいずれかにランダムに割り付けられた。Johns Hopkins大学 [18] [19] [20] [21] とMemorial-Sloan Kettering Cancer Center [22] [23] では、個人が介入群と対照群にランダムに割り付けられ、両群ともに毎年胸部X線を提供された。加えて、介入群は、4ヵ月ごとに喀痰細胞診を提供された。上記の3件の試験のいずれもが、対照群よりも強力にスクリーニングを受けた研究群において肺がん死亡率の減少を報告しなかった。MLPにおける中央値20.5年の追跡延長が、この結論を変えなかった。 [24] MLPでは対照群に比べてスクリーニング実施群において、死亡率低下の証拠は認められないにもかかわらず、肺がん発生症例数が長期追跡期間中持続的に多かったことから、胸部X線は肺がんの過剰診断をもたらすことが示唆される。 [25]


フグのモデルを作成する方法

Mayoの試験は、スクリーニングのX線使用方法が2群で異なっていたため、毎年行うX線のスクリーニングを評価するには最適である。Mayoの研究に関しては、いくつかの制限がある。同研究は、肺がん死亡率において50%の低下を検出するようデザインされており、わずかではあるが医学的に重要な10%~15%の低下を立証するためには不十分な検出力である。また、対照群の男性約50%が毎年胸部X線を実施しているため [17] 、この混入は効果を不明瞭にする十分な可能性があった。現在では、治療の進歩によって早期発見が有効なものになる可能性がある。さらに、肺がん組織型のスペクトルが過去20年間で変化している。かつて最も発症頻度の高い型は扁平上皮がん(通常中心に局在)であったが、現在は腺がん(通常末梢に局在)である。後者は、胸部X線による早期発見に影響を受けやすい可能性がある。逆に喀痰細胞診は、腺がんよりも扁平上皮がんの発見における感度が高い。 [26] [27]

PLCO Cancer Screening Trialの肺がん群の知見が報告されている。 [8] このランダム化比較試験には55~74歳の154,901人の参加者が登録した;1993年から2001年の間に半数が年一回のスクリーニングを3回(非喫煙者)または4回(喫煙経験者)受ける群に割り付けられ、半数が米国の10のスクリーニング施設の1つで通常の医療を受ける群に割り付けられた。参加者(半数が女性であった)は、計13年間または2009年12月まで(いずれか早い方)追跡された。がんの病期および腫瘍の組織型は両群間でほぼ同じであった。13年の追跡時に、介入群では1,213例の肺がん死亡が観察されたのに対し、通常の医療群では1,230例の死亡が観察された(死亡のRR、0.99;95%CI、0.87–1.22)。

胸部X線または喀痰細胞診を用いる肺がんスクリーニングにより肺がん死亡率が低下することを示す固い証拠は存在しない。喀痰細胞診は、毎年撮影される胸部X線に付加して使用する場合、有効とは示されていない。胸部X線に喀痰細胞診を併用するスクリーニングは早期の肺がんを発見できるが、スクリーニング検査に期待されることは死亡率低下に有効であったかどうかである。同じく、通常の医療を通じて診断された症例と比較して、スクリーニング群の症例の生存が改善されていたが、これはリードタイムバイアスまたは過剰診断バイアスを反映している可能性がある。 [28]

低線量ヘリカルコンピュータ断層撮影法(CT)

低線量ヘリカルコンピュータ断層撮影法(LDCT)および分子解析技術を含む新しい技術を用いた、肺がんスクリーニングを改善するための非常な努力がなされている。 [29] [30] LDCTは胸部単純撮影より感度が高いことが示された。Early Lung Cancer Action Project(ELCAP)では [30] 、LDCTは胸部X線写真のほぼ6倍多くのI期肺がんを発見し、これらの腫瘍の大部分は直径1cm以下であった。ランダム化比較試験であるNational Lung Screening Trial(NLST)において、肺がん死亡率を低下させるLDCTの能力が実証された:肺がん死亡率については統計的に有意な20%の相対的低下が観察され、同様に全原因死亡率についても統計的に有意な6.7%の相対的低下が示された。 [31]

世界のさまざまな地域における8件のLDCTの観察研究が、報告および要約されている。 [32] これらは1992年から2000年の間に開始された、参加者が約600~8,000人という比較的小規模の研究である。そのほとんどは参加者にかなりの比率の女性が含まれ、日本での研究については非喫煙者が含まれている。所見には、5%~51%の小結節または陽性率、0.4%~3%の肺がん、50%~95%の腺がん、50%~91%のI期またはIA期のがん、および40%~95%の感度の推定値が含まれる。

LDCTを用いた肺がんスクリーニングを評価する場合には、偽陽性検査結果および過剰診断を考慮する必要がある。偽陽性検査結果は、過剰診断よりも一般的であるが、これは経皮的針肺生検または胸腔切開術のような侵襲的な診断手法と不安を導くことがある。10mmのスライス厚のCTが用いられたELCAP研究 [30] では、有病率のスクリーニングで肺がんをもたない患者の21%に非石灰化結節が検出された。非石灰化結節が認められる個人233人の内、31人(13%)が生検を受け、90%近く(31人中27人)が悪性の診断結果となり、検出されたがんの有病率は2.7%であった。

アスベスト暴露と関連する職業により肺がんリスクが高い集団を測定したケースシリーズにおいて、58%がLDCTスクリーニングプログラムへの参加の案内に了解した。ELCAPスクリーニングプロトコルがアスベストに暴露した平均年齢57歳の1,119人に適用された。25件の生検でIA期肺がん1例および晩期肺がん4例が発見された。著者らは、このスクリーニングプログラムではELCAPの結果を再現できず、この集団における肺がんスクリーニングには費用対効果が乏しいと結論づけた。 [33]

アイルランドにおける研究 [34] は、リスクが高いが比較的年齢の低い個人におけるELCAP研究の再現を目的として実施され、同様の割合の非石灰化結節が、10mmのCTスライス厚を用いて検出されたことを明らかにした。しかしながら、アイルランドの研究(N = 449)では、検出されたがんの有病率は実質的には少なかった(0.46%)。さらに数人については侵襲的な手技を受け、最終的には良性病変であった(10mmを超える小結節を有する患者の4分の3は生検を受けて良性の細胞診断であった;うち1人は開胸術で良性病変が確認された;縦隔腫瘤を有する3人が生検を受け、2人は良性嚢胞であった)。他の2件の研究では、5mmのCTスライスを用いて、非石灰化結節が患者においてさらに高い割合で検出された。 [35] [36]

Mayo Clinicの研究 [35] では、非石灰化結節は有病率審査で患者1,520人のうち51%に検出され、その後の年1回の検査を5回行った後で累積74%に検出された。 [37] これら結節の95%は直径8mmで、推奨される追跡調査は非造影CTで3~6ヵ月間であった。しかしながら、8人の患者が良性病変の手術を受け、このうち5人が追跡調査のCTで増大が認められていた。さらに、LDCTによるスクリーニングは、腫大したリンパ節、腹部大動脈瘤、腎および副腎の腫瘤を含め、非石灰化結節以外の異常を検出できる。Mayo Clinicの研究では最初の3回のスクリーニングを通じて、患者1,520人のうちこのような異常が696人に認められた。

胸部CT肺がんスクリーニング研究の2008年の系統的レビューにおいて、なんらかの偶発的な異常が認められた患者の割合の平均は65.2%(95%CI、63.5%–66.9%)であった。臨床的に意義がある偶発所見-追加の診断的精密検査が必要と考えられるなんらかの異常として定義された-を認める患者の割合の平均は14.2%(95%CI、13.2%–15.2%)であった。 [38] これら異常の発見が本質的な有益性または本質的な有害性を生み出しているかどうかは定かではない。 [35]


ここで、細胞膜は、廃棄物のmaterails処分のでしょうか?

これに比べあまり知られていない害悪は過剰診断で、 [28] これは、もしスクリーニングによって検出されていなければ、臨床的に有意義にはならなかったであろう状態の診断である。LDCTによるスクリーニングを実施する場合、過剰診断は不必要な肺がん診断を招き、これにより手術(例えば、肺葉切除術、化学療法、および放射線療法)の併用を行う可能性がある。過剰診断は、生体において明らかにすることはほぼ不可能であるが、剖検研究では、多数の個体は肺がんによって死亡するのではなく、むしろ肺がんをともなって死亡することを示唆している。1件の研究では、剖検時に発見された全肺がんのうち約1/6が生前に臨床的に認知されていなかったことが分かった。 [39] おそらく剖検は、CTでは検出可能な小規模の肺がんの多くを検出することができないため、これについても過小評価と考えられる。 [40] 日本の研究は、LDCTを用いたスクリーニングがかなりの量の過剰診断を招きうるというさらなる証拠を提供する。 [41] 1996年から1998年にLDCTを用いた肺がんのための年1回のスクリーニングを受けた喫煙者および非喫煙者に対するある研究では、スクリーニングで検出された肺がんの全体的な割合は2群間で非常に類似していた:喫煙者(主に男性)で0.46%、非喫煙者(主に女性)で0.41%。 [42] 非喫煙群には、他の理由により肺がんのリスクが高い人が含まれていたことが考えられるが、この点に関しては何の情報も提供されていない。喫煙者と非喫煙者に関する2番目の研究では、両群の肺がん検出率が1.1%という同様の知見が報告された。 [43] 肺がんのCTスクリーニングと関連しているであろう過剰診断のレベルを確立する確認研究が必要である。この同一の集団で、61の肺がんの容積倍増時間が指数モデルと連続CT画像を用いて推定された。病変は3つのタイプに分類された:(1)タイプG(スリガラス様陰影)、(2)タイプGS(中心部に充実部分を有する巣状性スリガラス様陰影)、および(3)タイプS(充実性結節)である。平均倍増時間はタイプG、タイプGS、およびタイプSがそれぞれ813日、457日、および149日であった。同研究では、毎年のCTによるスクリーニングが、胸部X線では描出不可能な緩除に成長する腺がんを多数同定した。 [44]

NLSTが完了した現在では、LDCTを用いたスクリーニングにより、30パック-年以上の喫煙歴のある喫煙経験者における肺がん死亡リスクを低下できるという証拠がある。NLSTには米国各地の33施設で行われた。参加者は、ランダム化時に55~74歳で、少なくとも30パック-年の喫煙歴があり、前喫煙者の場合は禁煙してから15年以内の個人が適格とされた。計53,454人の個人が登録された;26,722人がLDCTによるスクリーニングにランダムに割り付けられ、26,732人が胸部X線によるスクリーニングに割り付けられた。LDCTで発見された非石灰化結節(いずれの方向で測っても4mm以上)および非石灰化結節または腫瘤を示すX線像が陽性に分類されたが、放射線科医は、3回のスクリーニング検査で非石灰化結節が安定していれば、最後の検査は陽性としないよう に選択できた。LDCT群はX線群よりもスクリーニング検査での陽性率が実質的に高かった(1回目、27.3% vs 9.2%;2回目、27.9% vs 6.2%;3回目、16.8% vs 5.0%)。全体として、LDCT群の参加者の39.1%およびX線群の16.0%では、少なくとも1回のスクリーニングで結果が陽性であった。スクリーニングで陽性となった参加者の偽陽性率は、LDCT群で96.4%および胸部X線群で94.5%であった。これは3回すべての検査で一貫していた。 [31]

LDCT群では、スクリーニング検査で陽性であった後、649例のがんが診断され、スクリーニング検査で陰性であった後に44例、スクリーニングを受けなかった、あるいはスクリーニング期間完了後に診断を受けた参加者では367例のがんが診断された。X線群では、スクリーニング検査で陽性であった後、279例のがんが診断され、スクリーニング検査で陰性であった後に137例、スクリーニングを受けなかった、あるいはスクリーニング期間完了後に診断を受けた参加者では525例のがんが診断された。LDCT群および胸部X線群でそれぞれ、356例および443例が肺がんにより死亡し、肺がんによる死亡率はLDCTスクリーニングによって20.0%相対的に低下した。全死亡率は6.7%低下した。肺がんによる1例の死亡を防止するために必要となる低線量CTスクリー� �ングの数は320であった。 [31]

LDCTのこのほかのランダム化比較試験がいくつかの国で進行中である。 [45] さらに、費用対効果や生活の質のほか、NLSTに登録した個人よりも年齢の低い個人や喫煙への暴露が30パック-年に満たない個人に対してもスクリーニングの利益があるかどうかなど、肺がんスクリーニングにおける他の重要な問題を調査するために、NLSTのデータが解析される予定である。



参考文献
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本要約の変更点(01/26/2012)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

証拠の概要証拠の概要

本セクションは広範囲にわたって改訂された。

意義意義

新規症例数および死亡数の推定値に関する統計統計を2012年用に更新(引用、参考文献1としてAmerican Cancer Society)。

有益性の証拠有益性の証拠

最も頻繁に使用される肺がんのスクリーニング検査を評価した研究の一覧一覧にProstate, Lung, Colorectal and Ovarian (PLCO) Cancer Screening Trialを追加(引用、参考文献8としてOken et al.)。

本文本文に、PLCO Cancer Screening Trialの結果に関する記述が追加され、この試験では通常の医療と比較して胸部X線を用いたスクリーニングで肺がん死亡率が低下するという証拠は示されなかった。

本文本文に、National Lung Screening Trial(NLST)に関する記述が追加された(引用、参考文献31としてAberle et al.)。

本文本文に、NLSTの結果に関する記述が追加された。

本文本文に以下の記述が追加された;LDCTのこのほかのランダム化比較試験がいくつかの国で進行中である(引用、参考文献45としてDoria-Rose et al.)。また、本文に、NLSTの追加の解析に関する記述が追加された。

本要約についての質問とコメント

本要約に関する質問またはコメントは、ウェブサイトのお問い合わせフォームからCancer.govまで送信のこと。英語で書かれたe-メールにのみ答えられる。

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、肺がんのスクリーニングについて包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約への変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、ウェブサイトのContact FormからCancer.gov まで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約として特定することはできない。しかし、著者は"NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: [本要約からの抜粋を含める]."のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

National Cancer Institute: PDQ® Lung Cancer Screening. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Date last modified . Available at: . Accessed .

本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

免責条項

これらの要約内の情報は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのCoping with Cancer: Financial, Insurance, and Legal Informationページで入手できる。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのContact FormからCancer.govに送信することもできる。



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